
注文住宅を建てる際に、ウッドデッキを設置するかどうか悩む方は少なくありません。おしゃれで開放感のあるウッドデッキは憧れの存在ですが、本当に必要なのか、将来後悔しないか心配になることもあります。そこで本記事では、ウッドデッキのメリットとデメリットを整理し、暮らしに本当に必要かどうかを考えるポイントをご紹介します。
ウッドデッキとは?魅力や使い方を知っておこう
ウッドデッキは、住まいの外にもうひとつのリビング空間を生み出してくれる人気の設備です。ここでは、ウッドデッキとはどのようなものか、その魅力や活用方法についてご紹介します。
ウッドデッキとは
ウッドデッキとは、屋外に設置される木材や合成木材製の広い床のことを指します。リビングの延長のように、室内の床とほぼ同じ高さに作られるのが特徴です。その名前は、船の甲板(デッキ)に似ていることから付けられました。最近では、天然木だけでなく樹脂を混ぜた耐久性の高い素材も使われています。
空間が広がる魅力
ウッドデッキをリビングやダイニングの外に設置すると、部屋と屋外がつながり、一体感が生まれます。開放感が増し、実際の広さ以上にゆったりと感じられるのが魅力です。屋外用の家具を置いてカフェ風に演出したり、ガーデニングスペースとして活用したりと、さまざまなアレンジが楽しめます。
アウトドアの楽しみ
ウッドデッキがあると、室内ではできないアウトドアの遊びが楽しめます。友人を招いてバーベキューをしたり、子ども用のビニールプールを広げて水遊びをさせることも可能です。屋外なら匂いや水しぶきも気にならず、家族みんなで楽しい時間を過ごせる空間になります。
家事にも役立つ便利さ
ウッドデッキは家事にも便利に使えます。洗濯物を干すだけでなく、布団やマットレス、座布団などの大きなものも簡単に干せるのがメリットです。手すりがあればマットレスを立てかけることもでき、風通しよく乾かせます。天気のよい日は作業もしやすく、日常の手間がぐっと軽減されます。
ウッドデッキの設置費用はどれくらい?相場の目安とは
ウッドデッキを設置する際に気になるのが費用です。素材や広さによって金額は大きく変わるため、事前に相場を知っておくことが大切です。以下では、天然木と人工木それぞれの設置費用の目安についてご紹介します。
天然木の費用相場
天然木のウッドデッキは、素材の種類によって価格が変わります。材料費の相場は1平方メートルあたり1万5千円~3万円程度です。工事費は2万5千円~3万5千円が目安とされています。
具体的には、3坪(約10平方メートル)程度のウッドデッキなら、総額でおおよそ18万円~40万円ほどの費用がかかります。自然な風合いが魅力ですが、定期的なメンテナンスも必要です。
人工木の費用相場
人工木のウッドデッキは、耐久性やメンテナンスの手軽さから人気があります。材料費は1平方メートルあたり約1万円~4万円と幅があり、耐熱加工や高機能素材を選ぶと高めになります。
工事費は2万円~3万5千円程度です。3坪の設置なら、12万円~45万円ほどが目安となります。初期費用は素材によって天然木を上回ることもありますが、長期的には維持費が抑えられる場合もあります。
注文住宅にウッドデッキは必要?設置前に考えたい4つのポイント
ウッドデッキ設置後に後悔しないためにも、具体的な活用イメージや注意点を整理しておくことが大切です。ここでは、検討時に押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
利用目的を明確にする
まずはウッドデッキをどのように使いたいかを考えましょう。洗濯物を干すスペースにするのか、子どもの遊び場にするのか、大人がくつろぐ場所にするのかで、必要性が変わってきます。
家族のライフスタイルをイメージすることで、本当に必要かどうかが見えてきます。用途が曖昧なまま設置すると、使わなくなる可能性もあるため注意が必要です。
メンテナンスの手間を理解する
ウッドデッキは設置後の手入れも重要です。使用する素材に関わらず、デッキ下の掃除を怠ると虫や小動物が住み着き、悪臭や衛生面の問題が発生することもあります。
高下駄式にしたり、床下に開閉部を設けたりすると掃除がしやすくなります。定期的なメンテナンスを無理なく続けられるかどうかも判断材料にしましょう。
プライバシーの確保も大切
設置場所によっては、外から丸見えになりプライバシーが気になることもあります。隣家との距離が近い場合はとくに注意が必要です。目隠し用の壁や常緑樹・低木を活用して視線を遮る工夫をしておくと、落ち着いて過ごせる空間になります。長く快適に暮らすためには、設置場所の環境もしっかり確認しておきましょう。
費用と資金計画を確認する
ウッドデッキは家屋本体ではなく外構に分類されるため、住宅ローンに組み込めないケースが一般的です。外構用ローンを利用できなければ、一括で数十万円の費用が必要になることもあります。設置を検討する際は、資金計画もしっかり立てておくことが大切です。予算に余裕をもった計画をおすすめします。
まとめ
ウッドデッキは、暮らしを豊かにする多目的なスペースとして多くの魅力がありますが、設置には目的や費用、メンテナンスの手間などさまざまな要素をしっかり検討することが大切です。天然木や人工木など素材によって費用や管理のしやすさも異なりますので、自分たちのライフスタイルに合った選択を心がけましょう。さらに、設置後の活用イメージや周囲の環境、プライバシーの確保も重要なポイントになります。ウッドデッキを上手に取り入れることで、室内と屋外のつながりが生まれ、家族みんなが快適に過ごせる空間が広がるでしょう。