注文住宅を建てる際には、住宅ローンを含めた資金計画が非常に重要です。初めてローンを組む方は、金額の決め方や申し込みのタイミングなどで不安を感じることも多いでしょう。この記事では、予算の決め方から審査、融資実行までの流れをわかりやすく解説し、必要書類や注意点も紹介します。
注文住宅のローンを組むときの流れ
注文住宅を建てる際には、住宅ローンを含めた資金計画をしっかり立てることが重要です。
予算を大まかに決める
まず、土地や建物にかける予算を大まかに決めることから始めましょう。注文住宅は定価がなく、建てるエリアや仕様によって費用が変動するため、相場を把握しておくことが必要です。また、自身の年収に基づいて、無理のない予算目安を計算することも大切です。たとえば年収600万円の方であれば、予算は3,600~4,200万円程度、年間返済額は120〜150万円程度が目安となります。
仮審査
次に、住宅ローンの仮審査を行います。仮審査は金融機関によって事前審査とも呼ばれ、概算見積もりがあれば申し込みがスムーズです。費用はかからず、早めに実施しておくことで、希望金額で審査が通らなかった場合でもプランの修正が容易になります。仮審査が通ったら、住宅会社と具体的なプランを詰めていきます。土地や建物の仕様、費用総額が確定すると、本審査に進みます。
本審査
本審査は正式審査とも呼ばれ、契約後に必要書類とともに金融機関へ申し込みます。本審査に通れば、借入額や返済方法を決定し、ローン契約を結びます。土地の購入や着工時の手付金・中間金などは、住宅ローンの融資実行が引き渡し時になるため、現金で支払うか、つなぎ融資・分割融資を利用することが一般的です。つなぎ融資を利用することで、手元の現金を抑えながら注文住宅の支払いを進めることができます。
住宅ローンの融資
住宅が完成し、引き渡しが行われると同時に住宅ローンの融資が実行されます。当日に金融機関から融資金が振り込まれるため、引き渡し日は土日を避けましょう。さらに、住宅ローン減税を利用する場合は、入居翌年の2月16日から3月15日までの期間に確定申告を行う必要があります。初年度のみ確定申告が必要で、2年目以降は年末調整等で減税を適用できます。
住宅ローンの審査に必要な書類
注文住宅の住宅ローンを組む際には、仮審査・本審査それぞれで必要な書類を事前に確認しておくことが大切です。
仮審査に必要な書類
仮審査では、本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)、収入を証明する書類(源泉徴収票や納税証明書など)、自動車やカードローンの残高証明書、さらに土地や注文住宅の見積書が必要です。金融機関や個人の状況によって追加書類が求められることもありますが、仮審査では見積書がなくても申し込める場合があり、早めに手続きを進めておくと安心です。
本審査に必要な書類
本審査では、仮審査よりもさらに多くの書類が必要になります。仮審査と同様に本人確認書類や収入証明書の提出が求められるほか、土地や建物の見積書が必須です。また、印鑑(実印)と印鑑登録証明書、住民票、健康保険証など、改めて用意する必要がある書類もあります。特に土地や建物の金額が分かる資料は本審査において必須であり、融資の可否や条件にも大きく関わるため、早めの準備が重要です。
住宅の金利の種類
注文住宅を建てる際に利用する住宅ローンには、複数の金利タイプがあり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。自分に合った金利タイプを選ぶためには、違いを理解しておくことが重要です。
全期間固定金利型
まず「全期間固定金利型」は、返済期間中ずっと金利が変わらないタイプです。借入時に総返済額が確定するため、毎月の返済額が安定し、金利上昇によって生活が圧迫される心配がありません。そのため、将来の返済額を確実に把握したい方や、家計を安定させたい方に向いています。一方で、固定金利型は一般的に金利が高めに設定されているため、金利が低く推移した場合には、変動金利型よりも総返済額が多くなる可能性がある点がデメリットです。
変動金利型
次に「変動金利型」は、返済期間中に金利が見直され、総返済額が変動するタイプです。借入時の金利が低く抑えられるため、初期の返済負担を軽くできるのが大きなメリットです。ただし、金利が上昇すると毎月の返済額が増加し、返済計画が立てにくくなる点に注意しましょう。一般的には半年ごとに金利が見直されるため、将来的な支払いの変動リスクを考慮する必要があります。
期間選択固定金利型
「期間選択固定金利型」は、固定金利型と変動金利型の両方の特徴を持つタイプです。一定期間は固定金利が適用され、その後は固定か変動かを選べます。たとえば、入居後の生活が安定するまでは固定金利を選び、その後は状況に応じて金利タイプを切り替えられる点がメリットです。しかし、金利が大きく上昇した場合は総返済額が増えるリスクがあり、金利動向をチェックして損をしない選択を行う必要があります。
まとめ
注文住宅を建てる際には、住宅ローンを含めた資金計画が欠かせません。まずは土地や建物にかける予算を大まかに決め、年収に応じた返済額の目安を把握することが重要です。その後、仮審査でローンの可否を確認し、住宅会社とプランを詰めたうえで本審査を受けます。本審査には土地や建物の見積書のほか、印鑑や住民票などの書類が必要です。ローン契約後、引き渡しと同時に融資が実行され、住宅ローン減税も活用できます。また、金利タイプは全期間固定・変動・期間選択固定の3種類があり、それぞれ返済計画の安定性や総返済額に影響します。自分のライフスタイルや返済計画に合った金利を選ぶことで、安心して注文住宅づくりを進められることでしょう。